庭に野百合が咲き誇っています。
いつの間にかどこからかやってきて勝手に生えてそこらじゅうに広がりました。次々に咲いていく様子は雑草のたくましさそのもの。昨日と同じ自然はありません。
自分の周りの生活、それにまつわる人間模様。ささやかな喜怒哀楽の日々。
「人の間」という決められた柵の中で毎日生きているわけですが、そういったこととまったくなんの関係も無いような顔で堂々と、活き活きとしている山川草木などを見かけると無性にほっとすることがあります。自分が一応、便宜上則っているルール、従っている世界観とまったく違う地平で悠々と素知らぬ顔で生き死にを繰り返し、次々に毎日更新されていく季節を感じると、お前の属している世界にまつわるあらゆることなど取るに足らないものだよと言われている気がし、こんがらがった頭身体が落ち着きを取り戻します。
人間がいてもいなくても流れの止まらない大きなものはいつでもこちらに開かれている温かさと、意識しなければ無理にアピールしてくるわけでもない冷ややかさがあり、そこが頼りにしているところなのです。
明日から2、3日旅に出かけます。
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