阪神梅田本店の薫風展で、1週間ほど大阪に滞在しました。京都の知り合いが泊めてくれたお陰で毎日すこぶる健康な日々でした。ビジネスホテルに何日も泊まっていると食も偏るせいかどこか不具合が生じるけれどそういうことはありませんでした。食事も誰かとすると楽しい。移動がまったく苦にならないほど楽な日々でした。慣れない土地は新鮮に感じ、朝が爽やか。
お客さんはフロア自体少なかったものの以前にも展覧会をした際に来場された方がまたいらしてくださったり初めてお会いするお客さんにも恵まれました。百貨店の会期はあっという間。
次の日は折角関西まで来たので東大寺見物。途中の興福寺国宝館は何気なく入ったら圧倒されました。東京に来たら行列必至。十大弟子や八部衆など揃いもので微妙に表情や仕草が異なる像は親しみやすく、細部の発見も楽しい。色々と定められた形式で作られているのだと思うのですが、がんじがらめのつまらなさはない。勿論緩さはない。「面白さ」のレベルが違うということ。優れた仏像の不思議です。
大仏も良かったけれど、とにかく外国人が多く、喧騒から逃げるように黙々と歩いてゆくと開けた奈良の街並みが一望でき一呼吸つく。二月堂を風が渡る。
夕方からまた大阪へ。開催中のリトルクリスマス版画展、ギャラリープチボアに初めて訪れました。母娘で企画されている広く曲面のあるギャラリーでした。リトルクリスマス以外にもガラス絵や彫刻あり、それ越しに見える版画がまた面白いしつらえ。
作家や作品の話になるとギャラリーの方もとても熱く、ついつい夜に。そうこうするうちに地元の作家やお客さんも来場。来て良かったと思えるいい夜でした。