試刷りと完成

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 満開の紫陽花はこんもりとして触覚的な視覚が気持ちいい。花単独では額紫陽花よりも好きだけれど全体の佇まいになると蔓紫陽花も捨てがたい気がします。
 
 紫陽花を横目に新しい版が出来たので試し刷り。
 刷り上がりのイメージがはっきり決まっていなかったのと、染め雁皮紙を試してみたかったのであれこれ刷ってみる事にしました。
 雁皮紙という細かい繊維で漉かれた薄い和紙は、浅い溝のインクも刷り取ってくれるのでプレスする際にベースの厚手の洋紙にインクと一緒に張り込みます。
 雁皮刷りと呼ばれる技法。それが自分の刷りの基本です。
 
 仕上がりは一見モノトーンの作品ですが、インク自体の色と2枚の紙の組み合わせにより作品全体の色の印象が微妙に変化します。意識しない他人の目にはほとんど変わらないでしょうとおっしゃる方も大半だろうとは思いつつも、つくる方としては少しでも良く仕上がる可能性があるかも…と思ってしまうとやらないわけにはいきません。
 会場で気づいて指摘してくれるコアな方に会うと報われた気がしてちょっぴり嬉しい。
 
 刷り終わって並べた時の直感でぴんときたものをとりあえず第二候補くらいまで絞り一旦完成。
 最近では発表前にしばしアトリエから出さずに他の作品をつくりつつ眺める期間をなるべく長くおくように心がけています。故にエディションを刷りあげるのはもう少し我慢。作品の方からお呼びがかかってきたら刷り方や版自体に手を加えます。
 当初の予定通りで1回、それを少し突っ込もうかなで1回、予想外のことが向こうからやってきたり、こちらが飽きてわざと踏み抜いたりでじたばたして1回・・・。
 発表は締め切りであり、それまでに「完成」が何回訪れるかは作品と自分の関係次第です。完成は制作の終焉ではなく一部かもしれないと思います。半ば無理やり締め切りがやってきたけれど思いのほか良いなあという時と、手を加え続けて段々良くなるのと色々。
 作者と作品の関係は一筋縄ではいきません。
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 夕方から稚鮎の天婦羅と小エビのかき揚げで日本酒。
この季節の稚鮎が美味とのことで知り合いに勧められて食べに行きました。
 期待を裏切らず絶妙な苦味でいくらでもいける。鮎と言えば塩焼きだと思い込んでいましたが、いいものを知りました。

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