「扇子の虎」制作裏話

 阪神百貨店にて、薫風展を開催していた折、同階の古忨堂という店舗の方の企画に参加するお話になりました。一言で言えば扇子を若手作家がデザインして、それをお店で展示販売するというものです。扇子を制作するということは考えたこともなかったのでとても興味が湧き、すぐにやりますと返事したのですが、そこからが中々大変でした。他のSNSでも簡単に写真をアップしていますがここでは記録の意味も込めて詳細をメモしておきます。  やる気はあるとはいえ、まったくの門外漢なので、まずは試作です。技法的にはコラージュ作品や、団扇、自分の作品ファイルでやったことのある、雁皮刷りの銅版画などを用いたコラージュの上から柿渋を塗り重ねるというものを考えました。  納期がすぐだったので、阪神百貨店から帰宅したその日に試作開始。こういう時のために、雁皮刷りのコラージュ破片は時間のある時にストックしておいていますので、それが役に立ちました。
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 まず無地の扇子に雁皮刷りした銅版画をコラージュしていきます。表裏貼った後畳んでおきました。
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 柿渋を3回塗り重ねて吊るして試作完成。とりあえず予想通り形にはなりました。ほっとしました。でも少し硬い感じがするので、骨が少ない扇子に変更することにしました。また、初めから扇子の形を意識した作品にしたくなったので扇子型の銅版にすることに。また、阪神百貨店ということと、扇子の開いたり閉じたりすることを想定して、テーマは「屏風の虎」にしました。  版下から描き起こし。新しいことは多少きつくても好奇心が背中を押してくれます。 完成作品のご注文はこちら→http://www.kogando.jp/

紬との再会

 その時に取り組めるテーマと、それに合う素材との出会いには時間差があることもあります。  テーマがあって素材を探し、制作に移る、というのはきっと誰もが想像し、納得する分かりやすい作家の制作活動の説明なのだと思うのですが、作る側の気持ち、少なくとも自分の場合は少し違います。ズレがあるというのもしばしば。
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 例えば、先日額装したペン画にコラージュしているのは、以前(6年前!と指摘していただきました)自分が気になって仕方なかったので、収集しておいた小千谷紬。その時に現在のテーマが明確にあって、それに使用しようと考えていたとはとても思えませんが、だからと言って全く無関係でもないようにも思います。要するに、考えて何とか説明出来る範囲を超えた部分が、その選択に関わっている気がします。  テーマ自体の捉え方自体が、自分は、先に絵があって、その後それが何か把握して、徐々にまた先に進むというやり方なので、その辺は素材にも当てはまるのかもしれません。  何故その素材が気になるのか。それが自分の制作にどのようにフィードバックされるのかが、入手した時点で曖昧なことが多い。この曖昧さは、混乱であると同時に可能性でもあります。耐えてじっくり取り組んでいくとある時に別々の路を通ってきたものが、合流出来る幸運に立ち会えるようです。

たまプラーザ

 1月2日(月・振休)~8日(日)、東急百貨店たまプラーザ店3階大催物場にて展覧会をします。大晦日、飾り付けをしてきました。  14名の作家が出品するのでそこまで個人の作品は多くはありませんが、銅版画、コラージュ、ガラス絵を少しづつ飾っています。イレブンガールズという女性ユニットと、薫風という男性ユニットから何名か選抜での展覧会です。  個人的にたまプラーザは初めてなので搬入するまで会場を知らなかったのですが、14人だとかなりぎゅうぎゅうに作品がひしめき合ってます。各作家の作品を少しづつ楽しめて、旧作もあるのでまだご覧になっていなかった作品や作家の掘り出し物も楽しめる、という印象です。    この展覧会は毎日なんらかのイベントがあります。  偶数日:「干支・似顔絵色紙ライヴ制作イベント!」  メンバーが会場で先着10名様に色紙を制作してプレゼントします。ライヴとしても楽しめます。各日14時~16時(13時半から受付)  奇数日:「色紙に干支(お正月)の絵を描こう!」  メンバーが講師となり色紙に絵を描ける参加型イベント。道具はご用意していますので手ぶらでどうぞ。小学生以上から、各回先着5名様。 お問合せtel.045-903-2441
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新年早々ですが、是非お出かけください。