金銀箔展ー広島

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 今年はしばらくは関東はありませんが展覧会は続きます。箔に着目した展覧会です。  安土桃山時代の障壁画、中世イタリアの黄金背景テンペラ画、羊皮紙の写本など、自分好みの作品の中には金箔が散見出来るものもあることに最近気づきました。今まで金箔以外の部分を見ていたということに少し驚きました。展覧会会場としては、年末の来場者投票企画から約半年、広島で再び展覧会の機会に恵まれました。雁皮紙にペンと箔、箔を使用したガラス絵を新作中心に飾ります。  昨年から少しづつ小品で試みていた金箔とペンの組み合わせを大きいサイズで作りました。反応やいかに。全日在廊予定です。
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飾り付け完了。

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 展覧会始まります。  話していると、制作や作品のことで他の2名の作家とも通じる部分があって面白い組み合わせです。  ミチヨさんは齋藤と同じく針を用いて黒に白を刻んでいく作品、スクラッチ。長谷川さんは黒に白を作りますが針ではなく銅版を滑らかにしていく、メゾチント。そして齋藤は白に黒を針や銅版で描いていきます。

漆黒のアート

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 4月17日(水)~23日(火)、伊勢丹府中では初めての展覧会をします。「黒」をテーマにした3人の作家の展覧会です。  ミチヨさんはスクラッチ、長谷川さんはメゾチント、自分はペンや銅版画を中心に飾ります。  油彩からデッサンやドローイング的なもの、銅版画などの方に惹かれていった自分にとってはモノトーンは今の作品の軸足でもあります。近くの神社には「くらやみ祭り」なるものがあるとのことで、この場所にぴったりですね。  府中か府中本町から歩いてすぐです。火曜、木曜以外在廊予定です。 https://isetan.mistore.jp/store/fuchu/index.html;jsessionid…

浦和伊勢丹個展'19「行き交ふ」

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 地元浦和伊勢丹で4回目の個展を開催します。この会場では2年ぶりの個展です。  去年から引き続き、襖や障子、屏風などの間仕切りをテーマとした作品を発表します。  間仕切りは視界を遮るものでありながら、天候や時間の移ろいという捉えどころのないものをこちら側へ印象深く伝えます。間仕切りが誘う空想の去来をテーマに和紙にペン、金箔を用いたガラス絵、銅版画など新作を含めた約30点を展示販売します。  会期中は在廊しますので、是非お越しください。

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 来月の個展で飾るペン画では最大の作品、完成しました。「栖(すみか」というタイトル。  スケッチした雉を中心とした、「鳥」に焦点を絞って描いた作品です。  山道で不思議な屋敷にたどり着いた、という男の昔話「見るなの座敷」から受けた印象に近づけたと思います。  テーマは、鳥がきっかけになっています。目の前の鳥でありつつ、日常と非日常の合間を行き来する存在としての、それでもあります。  人が魔法で鳥にされたのではなく、鳥が人に化けている、という昔話の面白さは、例えば自然と人間の関わり方を考えさせます。広い意味では人間も自然の一部です。しかし人間は、いつも自然そのものにはなれない、と昔話の中では語られます。自然は自分から近づいてきつつも、その正体にこちらが気づいた時、即座に別れがやって来ます。  その一瞬の邂逅が美しい物語として残ったのでしょうか。  自分から見て、巨大で、何やら謎めいていて、麗しく、そして恐ろしいものと触れ合う瞬間がある、ということの非日常性。  鳥は鳥人は人として暮らしつつ、昔話が語られる度にまた出会うのかもしれません。  最大とは言えF8ですが、今年から始めた新作ペン画。初めて発表します。どのように受け止められるか今から楽しみです。

紬との再会

 その時に取り組めるテーマと、それに合う素材との出会いには時間差があることもあります。  テーマがあって素材を探し、制作に移る、というのはきっと誰もが想像し、納得する分かりやすい作家の制作活動の説明なのだと思うのですが、作る側の気持ち、少なくとも自分の場合は少し違います。ズレがあるというのもしばしば。
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 例えば、先日額装したペン画にコラージュしているのは、以前(6年前!と指摘していただきました)自分が気になって仕方なかったので、収集しておいた小千谷紬。その時に現在のテーマが明確にあって、それに使用しようと考えていたとはとても思えませんが、だからと言って全く無関係でもないようにも思います。要するに、考えて何とか説明出来る範囲を超えた部分が、その選択に関わっている気がします。  テーマ自体の捉え方自体が、自分は、先に絵があって、その後それが何か把握して、徐々にまた先に進むというやり方なので、その辺は素材にも当てはまるのかもしれません。  何故その素材が気になるのか。それが自分の制作にどのようにフィードバックされるのかが、入手した時点で曖昧なことが多い。この曖昧さは、混乱であると同時に可能性でもあります。耐えてじっくり取り組んでいくとある時に別々の路を通ってきたものが、合流出来る幸運に立ち会えるようです。

べべ着せて

 最近はペン画を中心に制作。このペン画は雁皮紙という繊維が短く細い、襖紙としてもしばしば使用される和紙に、ミツロウなどをほどこしたものを下地にしています。  また、紬、という絹織物をコラージュして併用しています。それは手で撚りをかける為、複雑に絡まりあい独特な節の多い糸になるのが特徴の絹織物です。耐久性に優れ、古くから数代に渡って着継がれたそうです。  それを中心に今までのガラス絵や銅版画にも一工夫加えながら展覧会を目指しています。それらの額装はいつも結構頭を悩ませる部分です。ごった煮のようなカオスなアトリエから逞しく育った作品達。いいべべを着せて、子ども達を檜舞台に立たせてあげたい、という親心のようなものでしょうか。  壁に掛けながら日々眺め、時々もっとこうした方がいいと思いついたり、なかなか決まらなかったりと展覧会のぎりぎりまで粘ります。用紙をマットの額装という今までの銅版画のシンプルなスタイルだけではなく、パネル仕立てのペン画が多いので更に1点ごとに合う合わないにこだわってしまいます。
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   見た目に大きく影響を及ぼし、作品の一部になってしまうと言っても過言ではないので、やはりそこもおざなりには出来ません。でもこういうところも含めて展覧会をお客さんと楽しめるというのも作家の面白いところです。(ほとんどほんの少しの工夫には気づかれませんが・・・。)
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福福堂15周年

 大学院を出て、コンクールなどに出品しつつ個展をやっていた時に、たまたま新聞で見かけて応募した浦和伊勢丹の展覧会。そこから8年来のお付き合い。ギャラリー上原(福福堂)の岡村さんは、そのお人柄から、作家やコレクターにこよなく愛されています。このたび15周年ということで、作家主催の祝賀会。基本的には引きこもって作品を作るのが得意な作家連中が、40人以上も出てきて岡村さんを囲んだことが何よりの愛の証。地方から駆けつけた方々の顔ぶれも。  学生の頃は、「場所を貸すのでご自由に」という雰囲気のギャラリーとの付き合いが多かったせいで、そういうものだと思っていましたが、福福堂と関わってからイメージが一新しました。具体的には、作家と画廊が協力して展覧会を企画し、作品をお客さんに届ける。そして画廊は作家の才能(一言で言うなら結局こういう言葉になってしまいますが・・・。それは割と総合的な力かも)を見出し、現場で育てていく、というイメージです。それを知ってからは、作家として場所を借りて絵を飾る、という一方通行的な展覧会は1度もしていません。先にお金を払うのが嫌なのではなく、そういう風な気持ちの変化からです。  実際に作品を、日常的に生み出していく作家がいなければ、そもそも展覧会は成立しません。これは確かな事実で、良い作品ありきです。  しかし次にそれを社会に出して、趣味の発表会ではない、プロとしての展覧会を開催するには、見に来てもらう全くの他者の目が必須なのも大切な点です。そしてそういう部分の関わりは作家には不慣れなことが多いのもまた事実。私は何時間も誰も来ない画廊からの帰路、あまりの虚しさに、涙が落ちたことがあります。そういう関わりの失敗によって、世に作品が出ないこともかなり多いのではないかと思います。それを先回りしたり、注意深く見守りながら、展覧会を成功するように導いてもらう。  二人三脚と言うのはちょっと憚られます。実際はこちらがいつも助けていただいています。毎回の展覧会で、徐々に手応えを感じられるようになってきたのはお客さんと、この福福堂岡村さんのお陰です。改めて感謝。
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SNSのメモ

 再来月に銀座三越にて個展が決まったので、それに向けた制作を進めています。  相変わらずの制作の日々で、つい書き忘れてしまうこのブログですが、もう少しやっていこうと思います。作品を楽しんでくれる方に、こんな感じで作品が生まれていますという報告と、自分のやっていることをちょっと離れたところから整理してみるという理由(アトリエに一人だと、制作のリアクションをくれる相手が展覧会までずーーっといないのです)で、SNSも少しずつやっていこうかな、という気持ちです。  そんなわけでひとまずTwitterも始めました。ここを読んでいる数少ない方で、Twitterをやっている方は勝手にフォロー歓迎です。作品画像や、マニアックな舞台裏、日々のことなど気楽にアップしていく予定です。 https://twitter.com/SaitoYukiHone  さて、今年からずっとペンで絵を描いていました。雁皮にペン。少しずつ工夫しつつ継続中。 襖、蔓植物、雉、など。
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 銅版画も、その隙間にやってます。
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たまプラの1週間

 東急百貨店たまプラーザ店3階大催物場での展覧会、終了しました。  毎日やっていたイベントが好評だったおかげで魔の時間帯(夕方)に暇しませんでした。何となく若い夫婦のお客さんが多かった印象でした。
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 光栄なことに、次回は4階のアートサロンで個展を企画していただけるという運びに。何度もフロアの販売促進の方が見に来てくれて、興味を持ってこの企画を迎えてくれているという印象でした。お客さんも若い方が多く、実際にお年を召されていても若々しい方が多く、全体が活気付いていて毎日楽しい展覧会でした。たまプラのお客さんや美術の方々、店員さん、作家仲間など新しい出会いと、温かい雰囲気で1週間を過ごせたことが何よりです。14人でやるには狭い会場でしたが、それでもお越しいただいた方、ありがとうございました。 また会場で会えたらな、と多くの顔を思い浮かべつつ作品を作りたいと思います。こういう風に、制作と同時に顔がいくつも浮かんでくるというのは、学生時代はあり得ないことでした。
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 展覧会が近くなったら詳しくご案内します。

たまプラ会場風景

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 会場はこんな入り口です。アートサロンではないのでカジュアルな雰囲気です。
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 偶数日(初日)の色紙ライヴ制作プレゼントの様子です。齋藤の拙い絵でも、楽しんでいただける懐の深いお客さんに励まされて描いています。
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 こちらは奇数日(2日目)の色紙に描こう、の様子です。赤富士を描きたいという未来の巨匠の助手をやらせていただくという幸運。力強くて、ホントにいい絵ですね。  3日目からも同じ無料イベントを続けますので、お時間あればお気軽に遊びに来てください。
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